

意味>新(imi-shin)|展示会プロデュース
意味。
誰かにとっては意味がないかもしれない。けれど、ある人にとってはかけがえのない価値をもつものがある。誰にでもひとつは、そういう存在があるはずだ。
それを生み出した人は、使い手がそれを大切にすると分かっていて設計したのだろうか。
私たちはディスカッションを重ね、その答えはそれだけではない、という結論に至った。

では、ものがもつ「意味」はどこに生まれるのか。
この問いから、「意味>新」という展示コンセプトは立ち上がっている。
新しさは分かりやすい。
しかし意味は、すぐには見えない。
意味は、作り手の意図だけで完結するものでも、機能の優劣だけで決まるものでもない。
出会い方、使われ方、時間の重なりによって、後から立ち上がってくる。

そこで中心に据えた問いがある。
どういう形で物と出会ったとき、
今までと違った人生が見えてくるのか。
本展では、作り手、売り手、ユーザー、それぞれの立場からプロダクトを見つめ直し、価値の根拠となる「意味」を再発見する構成とした。ここで扱うのは、いわゆる新製品だけではない。発売から長い時間が経過した製品も含まれている。


だが、それらは古いのではない。
いま出会っても、暮らしの中で使ってみたいと思える力を持っている。
メーカーやショップにとっても、現在進行形で意味を持ち続けているプロダクトである。
例えば、ブラウンの時計。
マックス・ビルのスツール。
チャールズ・イームズの椅子。
それらは美術館の中の名作としてだけではなく、いまも生産され、使われ、生活の中で選ばれ続けている。ある人にとっては、新製品以上の輝きを放つ存在でもある。

私たちは、続いていること、スタンダードであること、その状態そのものに理由があると考えた。
継続には、必ず意味がある。
残っているものには、必ずわけがある。
本展示では、新しさを競うのではなく、意味の密度を見つめる。
意味をどう伝えるかではなく、意味がどう立ち上がるかを設計する。
展示構成、視点の置き方、情報の順序、体験の流れ。そのすべてを、出会いの質を変えるために編集した。

新製品ではなく、意味のある製品を届けたい。
意味を問いかける展示方法とともに、プロダクトが持つ背景と理由を体感してもらう。
愛され続けるものとは何かを、自分の視点で発見してもらうための展示である。
これは、新しさの提示ではない。
意味の更新である。








クライアント : 株式会社マークスインターナショナル
事業内容 : 雑貨・家具の卸・製造・販売
ウェブサイト : 「意味>新 imi-shin」展
コンセプト / 展示ブース / コンセプトブック / ウェブサイト 「意味>新 imi-shin」展
デザイン:軍司匡寛 [ NON-GRID ]

