

VANILLA オンラインショップ コンセプト開発
家具は、物体でありながら、時間の受け皿でもある。
そこに置かれるだけで、暮らしの姿勢を決めてしまう力がある。
VANILLAは、ミッドセンチュリー家具を中心に扱うオンラインショップである。だが実態は、単なる販売の場ではない。好きなものだけを、好きだと言い切る姿勢によって選び抜かれた道具の集積である。
多くのECサイトは、整理され、検索しやすく、比較しやすく設計される。だがそれは、選びやすさの設計であって、出会いの設計ではない。条件で絞り込めることと、心が動くことは、似ているようでまったく違う。
VANILLAの画面には、少しだけ雑味がある。情報は多く、熱量も多い。だがそこには、売るための整形ではなく、好きで触ってきた人間の手触りが残っている。
運営メンバーは言う。「自分が本当に好きなものしか扱わない。好きであれば、その良さを説明できる。好きでなければ、言葉が空回りする。」
この単純な原則が、サイト全体の信頼密度を決めている。
本プロジェクトでは、コンセプトと言語の再設計と同時に、サイト導線とUI構造の整理を行った。カテゴリーは分類ではなく、視点で組み替える。用途、時間帯、暮らしの場面から辿れる構造へ変更した。スペックより先に、情景が浮かぶ順番に並べ替える。
椅子を選ぶのではない。
どんな夜を過ごすかを選ぶ。
照明を探すのではない。
どんな影を部屋に落としたいかを考える。
オンラインショップでありながら、選択を急がせない。
スクロールの中に、小さな納得をいくつも置く。
スタイルを整えるのではなく、愛着が滲む構造をつくる。
それが、このサイトの設計思想である。
VANILLAの価値は、商品の良さだけではない。
好きなものを、好きだと言い切る人の視点ごと届けている点にある。
売場ではなく、視点を設計したプロジェクトである。

クライアント : 三和建装株式会社
事業内容 : 大規模修繕
会社案内冊子 / 社外向けプレゼンツール / コーポレートウェブサイト / コンセプトムービー
デザイン:株式会社フェイスプランニングデザイン

