

House Towel ブランドコンセプト
北欧の暮らしをテーマにしたオンラインショップ「Scope」のために開発した、オリジナルタオルのブランド。そのコンセプト開発とブランドディレクションを担当した。
発端は、今治タオルをベースに「毎日気持ちよく使える、コストバランスの良い定番をつくりたい」という想いからだった。
思考の中でふと浮かんだ言葉がある。
——“ハウスワイン”のようなタオル。
特別な高級品ではなく、いつでも頼りになる、日々の味を支える存在。そこから「House Towel」という名が生まれた。それは、派手さよりも信頼を選ぶタオルであり、暮らしに寄り添う“日常の基準”のようなものだった。
House Towelは、タオルをもう一度「生活の道具」として見直す試みである。
機能を削ぎ落とすのではなく、必要な要素だけを丁寧に整える。
柔らかさの中に芯があり、吸水性と乾きのバランスが取れている。デザインは目立たず、しかし確かに美しい。誰の家にも自然と馴染み、飽きずに使い続けられる。その「当たり前さ」の中に、ものづくりの理想を置いた。
デザインの方向性は明快だった。
過剰な装飾を避け、形と色と素材の調和で語る。
カラーデザインは鈴木マサル氏(OTTAIPNU)、ロゴ・パッケージは榊原健祐氏(Iroha Design)が手掛け、どちらも“清潔な生活感=ハウスであること”を目指した。包装紙の白、綿の繊維の温度、印刷の黒。
どれもが控えめでありながら、見えない秩序でつながっている。
このブランドの根底にあるのは、「普通であることの難しさ」だ。
毎日使われ、洗われ、干される。そうした繰り返しの中で、なお“美しさ”を保つこと。
それは、生活の背景として機能する道具の美であり、存在を主張しないデザインの強さでもある。
House Towelは、生活の中に確かな“基準”を生み出した。
この家にはこのタオルがある——。
そんな信頼の風景が、自然と想起されるように。
タオルというもっとも身近な布の中に、静かな思想を宿すこと。
その試みが「House Towel」という名に凝縮されている。
日常を整えるとは、こういうことなのかもしれない。





クライアント : 有限会社スコープ
事業内容 : 生活雑貨・家具のオンライン販売
ウェブサイト : House Towel
プロダクト House Towel
カラーデザイン:鈴木マサル [ OTTAIPNU ]
ロゴ・パッケージデザイン:榊原健祐 [ Iroha Design ]

